歯周病治療「YM療法」
YM療法について
POINT
YM療法は不純な血液の塊を取り除く歯周病の予防法です。
ほとんど痛みを感じることがなく、麻酔やメスも使用しない治療法です。
歯周病の予防法として歯石除去があり、それは目に見える所の歯石除去と、目に見えない歯周ポケット内の歯石除去があります。歯周病にかかり始めるとその歯石に群がった細菌により歯肉が炎症を起こします。歯肉もうっ血し、不純な血液が溜ってきます。YM療法の特徴はこの不純な血液の塊を取り除く事です。
歯科に関する疾患はおおよそ次の2つ分けられます。
- A 虫歯
- B 歯周病
ここでは歯周病について説明していきます。
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歯周病とは(定義) 細菌感染により引き起こされる炎症性疾患です。炎症が激しくなり進行すると、歯を支える土台となる骨が溶けて、歯が揺れてきて最後は抜けてしまう事です。
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歯周病の原因 歯周病の直接的原因は、歯垢(プラーク)です。口の中にはおおよそ300〜500種類の細菌が住んでいます。歯垢の中には細菌が生息し、細菌の中の酸素の嫌いな嫌性の細菌が問題となります。
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歯周病の症状(典型的な症状) - 歯を磨く時の出血
- 口臭
- 歯が揺れる
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歯周病が疑われた場合の検索項目 ①酸素の嫌いな嫌気性菌が潜む歯と歯茎との境目にある溝、歯周ポケットの深さを測定する。
②歯の動揺を測定する。
③細菌が原因なので、顕微鏡にて細菌の量と種類を確認する。
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歯周病の予防と軽度な歯周病の治療 ①歯垢が直接的原因になるため、それを除去する為のブラッシング指導。ポイントは、自分にあった歯ブラシ等を見つけてもらう事。
②歯周ポケット内に付着した、嫌気性菌の塊である歯石の除去。
③歯周ポケット内に存在する、ウッ血により生じた血の塊の除去→YM療法
④口腔内に存在する嫌気性菌の減菌を目的とする洗浄液の使用。
歯周病治療「YM療法」
佐藤先生に聞く「YM療法」とは?
YM TREATMENT
口臭、出血など、歯周病が疑われる方、歯周病が 気になっている方にお奨めです。
YM療法とは歯周病治療の一環でありながら、従来の歯周病の治療とは全く異なります。
歯と歯茎の接する所には歯周ポケットと呼ばれる溝(隙間)があります。物を食べた後、歯に付着する物をプラークと言います。放っておくとそれが石灰化して、歯ブラシではなかなか取れない硬い歯石となります。歯石には2種類あり、歯の見える所に付着する歯石(歯肉縁上歯石)と見えない歯周ポケット内に付着する歯石(歯肉縁下歯石)とかあります。
歯肉縁下歯石が付着してくると歯茎に炎症が起こり、歯を磨く時、出血するようになります。これが歯周病の始まりの一つの症状です。
普通、歯科医院に検診等でかかった場合、歯肉縁上歯石を取る必要性が出てきます。歯肉縁上歯石は超音波等、器具で除去できますが、歯肉縁下歯石は手でないとなかなかうまく除去出来ません。
しかし、ここまで行ってもなかなか進行した歯周病の症状を十分に改善出来ないことがあります。
そこでYM療法という治療方法が必要になってきます。
歯肉縁下歯石を除去するのはもちろんの事、歯周ポケット内のウッ血した部分を改善する事がYM療法のポイントです。
ほとんど痛みを感じる事はありません(麻酔は行いません)
用いる器具も市販している物ではなかなか対応出来ず特注品を用います‥
かっての歯周病の予防、治療と全く術式が異なります。口臭、出血など、歯周病が疑われる方、歯周病が気になっている方にお奨めです。
歯周病治療「YM療法」
「YM療法」の流れ
YM TREATMENT
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初診日
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歯周ポケット、歯周ポケット、歯牙の動揺等の検索
残存骨量を確認する為のレントゲン撮影。見える所に付着している歯石(歯肉縁上歯石)の除去。
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2回目
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初診時に撮影したレントゲンの結果と歯周病についての説明
現在使用中のハブラシ等のチエック。症状に合ったハブラシと正しいブラッシングの説明。
顕微鏡にて口腔内常在菌のチエック。
※この日は説明だけで20分程度かかります。
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通院中
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YM療法の開始
YM療法にて歯周ポケット内のウッ血した血液の塊を取る。
通院中は当院からの洗口剤を使用して貰う。
特注の器具を使い歯周病治療を行う。麻酔は使用しません。
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数週間後
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YM療法経過
ある程度歯周病が進んだ方はかなりスッキリ感が得られると思います。